嘉代航己, 岩村克己, 上林知紀, 長山忠則, 西久保裕康
概要
地中線ケーブルの布設方式である管路式において,ケーブル波乗り移動現象と呼ばれる管路内のケーブルが車の進行方向に移動する現象が発生する場合がある。この現象が過度に進行すると接続部付近において,重大な損傷を引き起こす懸念がある。この対策のためにはケーブルの移動力を正確に把握する必要があるが,従来は実験式での検討が主に採用されており,実態との乖離が見られていた。
このため,本研究では車が通過することで,管路がたわんだ際の水平方向の変位に着目し,その際のケーブルと管路の変位差の挙動を用いた新たな理論を考案し,加えてこの理論を用いた波乗り移動力の解析システムを構築した。また,本理論の妥当性確認のため,実規模実験を実施し,実験値と理論値を比較して,両者の整合性があることを実証した。
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