施工現場の環境改善と施工時間短縮に貢献、新型「空調ダクト」断熱材を開発
〜「不燃性樹脂発泡体」系断熱材を日本で初めて採用〜

2017年3月28日

当社は、空調ダクト向け断熱材として、強化アルミ付「不燃性樹脂発泡体」系の断熱材として新たに「ダクト断熱エース」の開発に成功しました。空調ダクト施工時の環境改善と施工時間削減のニーズがある中、これらを解決する製品として、2017年度上半期より本格的な量産を開始します。

背景

空調ダクトは、マンションやホテル、オフィスビル、大規模ショッピングモールで主に空調や換気、排煙など空気の流れを作る配管の一種であり、快適な住環境を確保するために欠かせない建築設備です。
空調ダクトの施工方法としては、ダクト設置後に「無機質繊維」系断熱材によって、保温処理を実施するのが一般的ですが、吸湿による断熱性の低下や繊維飛散による施工環境の悪化、保温専門工の人手不足の問題を抱えています。また、ダクトの連結部は、断熱材が密着しにくいボルトや固定クリップなどが介在する為、内部が結露し易く、その吸水による重みで断熱材が脱落してしまう懸念もあります。

内容

このたび当社は、空調ダクト向け強化アルミ付「不燃性樹脂発泡体」系断熱材として、新たに「ダクト断熱エース」の開発を日本で初めて成功しました。
本製品は、従来の「無機質繊維」系断熱材に変えて、新たに独自開発した「不燃性樹脂発泡体」を採用し、空調ダクト設置時の繊維飛散を根絶すると共に、加工性、貼合性の簡略化と耐傷性を付与しました。これにより、ダクト製造工程での保温処理が可能となり、工事現場における保温施工時間の大幅削減を実現しました。既に大手サブコン殿が手がける宿泊施設への採用が決定しており、2017年度上期より本格的な量産を開始します。
今後、2020年東京オリンピック開催に向け、建設需要が高まる一方で人手不足が懸念されている中、当社は「ダクト断熱エース」のラインナップ拡充や省力化に対応した製品開発を、これからも積極的に取り組んでまいります。

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ダクト断熱エース

特長

「ダクト断熱エース」は、ダクト本体部を断熱する本体カバー及びフランジ部を断熱するフランジカバー、インナーテープの3点から構成されています。
本体カバーとフランジカバーは、新たに開発した不燃性樹脂発泡体と高耐久性アルミ箔によって、保温性と耐久性を備えた積層構造とし、ダクト貼付け面に粘着加工を施しています。これにより、傷が付き難く、簡単に加工と貼付が行うことができ、さらにインナーテープは、独自技術により柔軟性を高め、フランジ凹凸面の内部結露を防止する高い追従性を実現しています。
また「ダクト断熱エース」は国内の法規制に沿って「国土交通大臣 不燃材料認定」の申請中であり、まもなく取得見込みとなっています。

展示会出展予定

2017年3月28日~30日「第13回 スマート空調衛生システム展(MACS 2017)」への出展を予定しています。

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