国土交通省の「海洋資源開発関連技術研究開発支援事業」に採択
〜オフショア向けLNG 移送ホースの開発〜

2015年8月20日

当社は、国土交通省が実施する「海洋資源開発関連技術研究開発支援事業」に選定され、オフショア向け液化天然ガス（以下、LNG）移送ホースの開発を実施します。本開発支援事業は、海洋資源開発に関する研究開発を促進し、海事産業の活性化及び我が国の国際競争力の強化を図ることを目的に実施されています。

背景

海底で産出される天然ガスは、今後、沿岸部から遠く離れた海底大規模ガス田等の開発が世界規模で進むとみられており、特に海上浮体式の洋上液化天然ガス設備（以下、FLNG）に注目が集まっています。FLNGは、洋上浮体にLNGプラントを搭載し、生産した天然ガスを直接LNG輸送船（LNGキャリア）に出荷するため、初期投資が比較的少なく、環境への負荷も軽減される等のメリットがあります。

この他、海洋での大気汚染対策として船舶燃料の重油からLNGへの転換が進められており、各種LNG移送ホースの需要は今後拡大するとみられています。

内容

このたび当社は、国土交通省海事局が実施する「平成27年度海洋資源開発関連技術研究開発支援事業」に選定され、「オフショア向け液化天然ガス移送ホースの開発」を2015年度から3年間かけて実施します。

本開発の目的は、過去に独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構（JOGMEC）のプロジェクトにて、開発し設計基本承認を取得したFLNG用タンデム方式フローティングホース（注1）を元に、LNG燃料船へLNGを供給する用途で使用されるサイドバイサイド方式バンカーホース（注2）の開発と実用化です。

特に、今まで開発が困難であった断熱機能と可とう性を小口径の金属製ホースで実現することが開発のポイントであり、海運会社及び造船会社のアドバイスを元に、現場での安全性や作業性を重視したシステムを目指します。

JOGMEC殿とのプロジェクト成果

当社グループは、浮体式洋上風力発電所向けの浮遊式海中ケーブル「ライザーケーブル」や海底ケーブルを始めとして、様々な水中線状構築物の開発、実用化に長年取り組んでおり、今後も我が国海洋産業の戦略的育成のための総合対策に貢献してまいります。

（注1）FLNG用タンデム方式フローティングホース； 船舶を縦方向に配置し、LNGを出荷するための海上浮遊型のホース

（注2）サイドバイサイド方式バンカーホース； 船舶に緩衝材などを挟んで、お互いを横付けして出荷するためのホース

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